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Top Message

創立60周年

2024年に当社は60周年を迎えました。60年前の1964年は東京オリンピックが開催された年で高度経済成長の真っただ中でした。その後2001年のITバブル崩壊や、2008年のリーマンショックなどの数々の厳しい経済的局面を迎えましたが、その度にお客様に支えられ難局を乗り越え、当社はエンプラリーディングカンパニーとして着実に成長してくることができました。改めて感謝を申し上げます。
2023年度は、新型コロナ感染症を発端とした世界的な物流の混乱を受けて多くのメーカーが原材料在庫を積み上げました。その結果、膨れ上がった市中在庫の解消に想定より多くの時間を要し当社としては非常に厳しい年になりました。しかし2024年度は、日系自動車メーカーの生産台数が世界的に減少したものの、AI搭載のスマートフォンやPCの登場、AIサーバーの生産台数の増加、さらには中国自動車メーカー(部品メーカー)に対する営業、研開のアプローチ強化により、業績を回復することができました。
生産面では、11月に南通の年産9万トンのPOM新工場の商業運転が開始し、世界的に旺盛なPOM需要を持つ中国に対して中国国内需要をカバーする体制を整え、リードタイムや輸送コストの削減などの改善を図り、顧客ニーズに応えていく体制が整ったといえます。

地球の平均気温が1.5度上昇することが決定的に

一方で、地球環境に目を向けると2024年は地球の平均気温が産業革命以前に比べ1.5度以上高くなることが決定的(EUの気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」)になりました。これは地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」における上昇幅の制限を超えるものでCO₂の排出量取引制度や炭素税といったカーボンプライシングなどの本格的な脱炭素化に向けた各国法整備が本格化することを意味します。
当社も、2050年カーボンニュートラルの達成、2030年GHG総排出量50%削減(2018年比:ダイセルグループ)に向けた取り組みに加え、包括的な環境ソリューション創出をこれまで以上に危機感をもって進めていかなければなりません。
これを受けて、当社では、世界全体で急速に変化する環境ニーズやトレンドに対応し、更なる環境ソリューションを加速するために、「DURACIRCLE®」ブランドを立ち上げました。

「DURA」は「DURABLE(長持ちする)」を由来とし、「DURACON® POM」をはじめとする当社エンプラ事業のブランド冠としてエンプラの耐久性などを表現しています。これに「循環」を想起させる「CIRCLE」を組み合わせ、「エンプラのリーディングカンパニーとして、エンプラ100%循環化に本気で挑戦する」という意気込みを表現したものです。
今後はダイセルグループの力を結集して、すべてのエンプラ原料のバイオマス化を図るとともに、メカニカルリサイクル、ケミカルリサイクル、エネルギー回収、炭素の原料化を組み合わせ、すべてのエンプラを対象に循環型スキームを構築していきます。

エンプラは世界をもっとサステナブルにできる

半世紀以上にわたり、当社は常にお客様に最も近いところに立ち、卓越したエンプラの技術力とサービスで期待を超える価値を提供し、お客様と共に成長、発展してきました。
このPolyplastics-Wayというお客様との価値創造活動によって生み出されるエンプラは、世界をもっとサステナブルにすることができるはずです。持続可能な社会の実現を目指して、常にお客様に寄り添い、エンプラでお客様のニーズをカタチにする。それが当社の揺るぎない価値観です。

ポリプラスチックス株式会社

代表取締役社長宮本 仰

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