Highlights 2023

01 次世代の挑戦を
DURACON® POMが加速させる

SDGs 12SDGs 13

近年ものづくりが急速に進化する中で、イノベーションを創出し
これからのものづくりの成長戦略を支える人財がますます求められるようになっています。
しかし日本では少子高齢化や人口減少に加えて、若者の理科離れによって、
将来のものづくりを担う人財不足が懸念されています。
このような中、ポリプラスチックスとしてものづくりマインドを持つ次世代育成は重要な課題でした。

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より軽く より速く DURACON® POMでマシンを改良

当社は2011年に名古屋大学フォーミュラチーム「FEM」と出会います。FEMは「学生フォーミュラ大会」で総合優勝の経験もある強豪チームです。この学生フォーミュラ大会は将来の技術者育成を目的としており、学生で組織されたチームが1年かけてフォーミュラ型のレーシングマシンを設計・製作し、走行タイムだけでなく、組織として車を造って売る企画力や技術力、安全性を含めて総合的に競い合う大会です。
FEMは国内チームの中でいち早くEV車(電気自動車)にシフトし、タイヤをそれぞれ独立したモーターで制御する「4輪インホイールモーター」を採用するなど、先進的な取り組みに挑戦してきました。そして更なる車体の軽量化も図るため、金属よりも軽く切削加工のしやすいエンジニアリングプラスチックである、当社製品DURACON® POMが選ばれました。

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FEMは2003年11月に発足し、2014年の第12回大会ではガソリン車で悲願の総合優勝を果たしました。その後、海外チームが導入したEV車の加速性能に刺激を受け、世界で戦えるチームになることを目指し、2017年からはEV車で出場しています。2017年から2021年までEV部門で総合優秀賞4連覇を達成、その後2023年にも同賞を獲得しています。

2014年 総合優勝
2017-21年 EV総合優秀賞(4連覇)
2023年 EV総合優秀賞
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EVでの総合優勝を支える

DURACONはFEMのマシンの中で複数箇所に使われていますが、その一つが「スタビライザーの軸受けパーツ」です。EV車はコーナー時にスピードが出やすいため車体とタイヤが傾きやすく、走行を安定させることに課題がありました。そこで、車体を水平に保つスタビライザーの性能が重要になります。このスタビライザーの軸受け部分に摩擦係数が低く非常に滑りが良いDURACONを用いることで、車体の傾きを抑え、安定した走行を実現することができました。

figure スタビライザーの原理(左旋回時)

FEMは今後、史上初の“EV車での総合優勝”を目指しています。彼らはマシンボディの軽量化と、現状大きな課題となっているマシン動作の安定化を進化させることが優勝への鍵であると考えており、エンプラの活用を含め、製作進行やマシンの設計面で工夫を重ねていくそうです。
これからも当社は更なるエンプラソリューションを提供していくことで、ものづくりマインドとチャレンジ精神にあふれるFEMの挑戦を支援していきます。

EV車での活躍も期待

DURACONは優れた耐燃料性を有していることから、これまでエンジン車の燃料系部品に数多く使用されてきました。EV車に移行することで内燃系(エンジン)のパーツはなくなるかもしれませんが、EV車のバッテリーが重い分これまで以上に各パーツの軽量化を図らなければなりません。エンジン部分の需要は減りますが、ラジエーターなどの部品でDURACONが活躍する余地がでてくるといえます。

日本に限らず世界においても、ものづくりマインドを持つ次世代の育成は重要な社会課題です。当社は引き続きFEMをサポートしていくとともに、エンプラの魅力を世界に発信し、ものづくりに興味を持つ次世代の育成に積極的に取り組んでいきます。

名古屋大学フォーミュラチーム「FEM」

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