人財の創出
ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン

グループ全体でのSustainable Peopleの実現に向けて

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近年のグローバル化の潮流の中、企業にとっては多様な人財の確保が不可欠になっており、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(以下「DE&I」)に対する取り組みが一層重要になってきています。
ダイセルグループでもDE&Iを重要経営課題の一つとして位置づけ、多様な従業員一人ひとりが個々の能力と個性を最大限に発揮して活躍できる仕組みづくりを行っています。

figure ダイセルグループ人事方針

ダイバーシティ推進の取り組み

ダイセルでは、2016年度に女性従業員の育児休暇取得推進や有給休暇奨励日の設置を行いましたが、その後、女性に限らず多様な従業員が活躍できる職場環境を整備するため在宅勤務やサテライト勤務の導入を行ってきました。 加えて、グループ全体でダイバーシティ推進をより加速させるため、2021年度からはダイセルとポリプラスチックス協働の取り組みも開始しました。
具体的には、2021年度の女性従業員交流会開催を皮切りに、2022年度から性的マイノリティに関する基礎知識習得を目的として「LGBTQセミナー」をダイセルとポリプラスチックスで共催したり、2023年度には「同性パートナーシップ制度」をダイセルとポリプラスチックスの両社で導入したりしています。その他、ダイセルおよびポリプラスチックスの全女性管理職が一堂に集まり情報交換を行う「女性管理職の交流会」を開催し、それぞれの将来に向けて意見交換しながら今後の会社の成長と自らのキャリアを話し合いました。

ダイバーシティ推進&働き方改革(全体像)

figure ダイバーシティ推進&働き方改革(全体像)

取り組み開始以降、女性管理職比率は3倍以上に

こうした取り組みの結果、2016年度は1.6%だったダイセルの女性管理職比率は2024年1月には5.6%まで増加したほか、男性従業員の育児休暇取得率も90%台となりました。今後も男女問わず従業員が自立的にキャリア形成しやすいよう、働きやすい環境を整えていきます。

DE&I宣言の発信

ダイセルグループの多様性を確保するため、ダイセルでは多様性率30%を目標にして採用活動に取り組んでいます。また、ダイセル社内から女性役員が誕生することを目指し、役員メンター制の導入や、役員と女性管理職の懇談会を実施しています。誰もが公平に挑戦する機会を得られるよう「エクイティ(公平性)」も踏まえ、「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン宣言(DE&I宣言)」を発信し、ダイセルグループ全体でより高いレベルで価値共創の輪を広げていきます。

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㈱ダイセル人事グループDE&I推進室 吉野、
当社人事部DE&I推進室 小玉

女性活躍推進行動計画

当社では、女性従業員が長期にわたって活躍できる仕組み・環境づくりのために以下の行動計画を掲げ、各種施策に取り組んでいます。

女性活躍推進行動計画女性活躍推進行動計画

2023年度実績

  • 女性管理職比率 6.8%
    • 女性管理職交流会の実施
    • 一般職から幹部職へ昇格できる
      制度の整備
    • 転勤配慮制度の整備 など
  • 男性育休取得率(取得希望者ベース) 80%
    • 対象の男性従業員とその上長に対する育休案内
    • パパ育休体験談のデータベースでの公開
  • 有休取得率(行動期間平均) 78.5%
    • 特に取得率が低い従業員に対する個別フォローの実施

オープンでわかりやすいコミュニケーションを目指して

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多様な人財が、ともに働くメンバーとチームワークを発揮して活躍できる職場環境をつくるためには、オープンでわかりやすいコミュニケーションを取ることが重要です。 そこでロイナ工場(ドイツ)では、生産部門から管理部門までの全従業員を対象に、実践に役立つコミュニケーションのスキルアップ研修を行いました。
本研修では、対話コミュニケーションや内省のスキルを向上させることを目的に、相手の話を傾聴の姿勢で聞く「アクティブリスニング」の仕方や、適切なフィードバックをする方法のトレーニングが行われました。
この研修を行ったことで従業員がチームワークの重要性を再認識することに繋がり、多様な人財が活躍できる職場環境づくりに役立っています。

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研修の様子
(誰の指からも離れないように定規を床に置くワーク)

個々の違いを認め合いながら働くことができる職場づくり

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ポリプラスチックス(日本)では、性的マイノリティの従業員が不利益や差別を受けずに働くことができる職場環境を目指して取り組みを進めています。 2022年度に、認定NPO法人から講師をお招きし幹部職を対象に実施したLGBTQセミナーに引き続き、2023年度は受講対象者を全従業員に拡大しLGBTQセミナーを開催しました。
本セミナーでは、LGBTQなどの性的マイノリティに関する基礎知識の「講習」と、性的マイノリティの方への具体的な対応の仕方や社内でハラスメントを見かけたときどのように対応するかといった意見交換など、LGBTQの課題を自分ゴトとして行動するための「ワーク」が行われました。
当社は今後もすべての従業員が、個々の違いを認め合いながら働くことができる職場づくりに向け取り組みを進めていきます。

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これまでの活動

2021年度
  • 「LGBTへの理解、支援に向けた取り組み」の宣言
  • 相談窓口の設置
2022年度
  • 「だれでもトイレ」「だれでも更衣室」の整備開始
  • パートナーシップ制度の導入(事実婚・同性婚への会社規程の適用)

障がいのある従業員の活躍に向けたサポート体制

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当社ジョブサポートチームは、8人の知的障がいのある従業員と、その活動を補助する3人の従業員(指導員)で構成され、50種類にも及ぶ多様な業務を行っている部署です。
個人の適性を活かしながら安全に業務を行ってもらうために、指導員は適性を見極めた業務の割り振りや、業務の習得に向けた助言、困りごとのヒアリングなどの支援を行っています。また、チーム内コミュニケーションにも配慮し、一人ひとりに合わせた接し方をすることでチームが円滑に業務を行うことができるようにしています。
今後さらに新しい社内業務も検討しており、障がいのある従業員の活躍に向けてサポート体制の充実を図っていく予定です。

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データで見るダイバーシティ

当社では、多様な人財が活躍でき、幸せを感じながら働くことができる職場を目指しています。その基盤として、有給休暇を取りやすい仕組みづくり、復職・再雇用制度、育児・介護休暇といった制度の整備・充実などに努めています。

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厚生労働省東京労働局より、子育てサポート企業として「くるみん認定」を取得しました。 当社の認定取得は、2017年、 2019年、2021年に続いて4回連続となります。

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2023年度の育児休暇取得率は女性100%、男性90.9%となりました。男性の育児休暇取得率は全国平均と比べ76.9%上回っています。

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2023年度の障がい者雇用率は法定雇用率2.3%を上回る、2.51%となりました。 今後も地域の特別支援学校だけでなく障がい者支援団体との情報交換も行い、採用活動をより広く展開するとともに、知的障がい者以外の身体障がい者(上肢・下肢)の方々の採用も積極的に行っていきます。

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